26歳の頃だろうか、池袋の文芸坐地下で彼女のコンサートをしている看板を見つけた。
コンサートに入れば良かった。
当時、俺は金がなかった。モデルのマネージャーを辞めて、愛知県の常滑に焼き物修行のための、旅費と滞在費の貯金(焼き物の師匠は無給だろうと思っていたから)、それから、騙されて借金が60万円くらいあった。
昼夜働いて、一月18万円を、借金返済に回していた。とにかく、愛知に行く前に、それを綺麗にしたかった。
ただ1人、3500円借りていたやつに、返してなかった。常滑から帰って、そいつに会ったら、奴も覚えていて、返した。笑い。
バイト先は、昼は渋谷東映のバイト、夜はキャバレーのボーイと、その後、鉄板焼き屋の板前だった。
とにかく、サラリーマンになるつもりはなかった。
それから、悲しい時には、悲しい歌が良かった。

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